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2019.03.26

日本の好景気はうわべだけ

未分類 税務に関する情報

世界的な投資家で有名な ジム・ロジャースが書いた「お金の流れで読む日本と世界の未来」という本を読みました。この本は蔦屋書店で昨日買ったのですが、残り2冊だったので迷わず買ったのですが、1月に出版されてもう6刷ですから、相当売れている本です。

ジム・ロジャースは、ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び称される「世界3大投資家」の一人であるが、彼の先見性と行動力は普通じゃありません。彼がジョージ・ソロスと組んで立ち上げたクォンタム・ファンドが10年間で4200%のパフォーマンスをあげたことリーマンショックやトランプ大統領の当選を予言したこと、などは有名な話です。

ジョージ・ソロスの日本好きも有名ですが、彼がこの本の中で大好きな日本が「50年後か100年後には消えてしまうのは心から残念でならない」と語っているのは気になります。その理由としてあげているのはは「借金」と「少子化」です。

アベノミクスによる金融緩和でデフレから脱却し、株価は上がりました。この現象について、彼は「うわべの好景気」と断じています。今の日本の状態は「紙幣を刷れば株価が上がる」という市場の原理に則っているだけだという。

日本の将来は、少子高齢化、人口減少が進行しているにもかかわらず、移民を受け入れない。にもかかわらず高齢者は増える一方なので社会保障費などの歳出は増え続ける、これを賄うためにまた国債が増えていくという悪循環に陥っているので、「私がもし10歳の日本人なら、ただちに日本を去るだろう」からである。

50年前の日本は、貯蓄率は世界一で、赤字国債は発行していなかった。しかも高齢者は少なく、生産年齢人口は毎年増加していた。それが現在全く逆となっているにもかかわらず、赤字超す債を発行しまくり、歳出を拡大させている。うわべの経済成長を追求することが、本質的な問題の解決をより困難にさせているということを、歴史家の目で見ているのです。

移民についても興味深い見解を述べています。「移民を受け入れる国は栄え、拒む国は亡びる」移民の受け入れ方は考えなければならないが、そもそも他国に移住しようと考え、行動する移民は、「勇気のある人」であり、その国に多様性や新しいアイデアを持ち込み、活力を高める。歴史的にも、移民に寛容な国は栄え、拒絶した国が衰退したというのは、中国、日本、ガーナやエチオピアなど歴史的事実である。

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